犬型人間、猫型人間

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 犬好きは猫型人間、猫好きは犬型人間という話を聞いたことがあります。
 こじつけでしょうけれど、自分はどちらなのだろう、と考えてみるとなかなか楽しいです。
 飼うとしたら犬ですが、実際に飼ったことがあるのは猫です。自分では左脳人間で犬タイプだと信じているのですが、テンションの上り下がりの激しさには定評があり(笑)、重要な決断は結局勘と好みだけで決めているようです。犬のふりをした猫なので、猫を飼いつつ犬が欲しいのかもしれません。ふりをしているというより、ふりだけで中身が空っぽな気もします。
 「濃い」人間だと思われることが多く、先日は初対面の方に「意志強そうだからね」などと言って頂いてしまいましたが、自分という人間はつくづく中身がないと思います。中身がないというより、病的なまでに空っぽで、流れ込んでくる空気でその日誰なのかが決まっているように感じます。
 冗談のような話ですが、本当に自分が誰なのかわからなくなることが昔からよくあります。人と会ったり、ある環境に入ったりすると、その瞬間にパーツが集合して人格が形成される感覚です。直前までは存在すらしていないのです。
 わたしは多少極端ですが、人格というものは、誰でも状況に合わせて多少シフトするものではないでしょうか。主体が最初にあって、これが何でも選択しているわけではありませんから、状況が日々「わたし」を作っていくのです。「お前はこれだ」と名指される何かを全面的に受け入れるわけにもいきませんが、かといって呼び声なしで「わたし」であれるわけもなく、不承不承ながら「そんなものかなぁ」と引き受けていくのです。
 猫型人間が犬を好むというより、犬が好きだと猫みたいな人間になっていくのかもしれません。

『日本の猫 2005年カレンダー』
岩合光昭 1,260円

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