もう出会っちゃってる奇跡


 合コンネタに始まって、愛が盛り上がってますね。

 takisawaさんの「愛する人に出会いたい」

「愛する人に愛されたい」というのと「出会いを増やして愛する人を作りたい」というのは、私には全く別次元の問題に思える。(・・・)
私が草さんの「出会い」を目的化してしまう「合コン」というシステムに嫌悪感を抱くのは当然のことという主張に賛同するのは、「愛する人」は積極的に作るものではなく、勝手に意とは別に愛してしまうものだという愛の神話にロマンを持っているからだろう。

 これに対し、sho_taさんの「恋愛の「どうしようもなさ」に寄せて」

純愛主義者諸君は、「恋愛のどうしようもなさ」を称揚するあまり、「恋愛のどうにかなる部分」を忌避し、嫌悪していないか?(・・・)
「どうにかなる部分」を文脈とせず、それを前提としない「どうしようもなさ」など、成り立ち得ない。いやむしろ、「どうにかなる」と信じ、「どうにかしよう」と努力したぶんだけ、「どうしようもなさ」の価値が高まるのだ。

 言い訳から始めると、わたしはあまり恋愛について語るのは好きではありません。女子恋愛トークがバカっぽくてウザい、というのが一つ(でも自分がすると確かに楽しいw)、「ゴチャゴチャ言ってる間に恋愛行動しようぜ! 喋っちゃったらエロくないやん!」というのがもう一つ。
 でも、少年たちがあまりに熱すぎて、むしろ絡まない方が照れくさくなってきたので、うっかりちょっとだけ喋ります。


 上の二つだと、どちらかというとsho_taさんの方に素朴なシンパシーを抱くのですが、それよりも何よりも、個人的に恋愛について一番強く感じるのは、成り行きという性質です。高らかに理想を謳い上げても、なんとなーく身近にいた人と付き合っちゃって、ズルズルやってるうちに腐れ縁になったりするのが普通なんじゃないですか。いや、それを言っちゃお終いなので、恋愛トーク的にはNGワードなのかもしれませんが。
 「巨乳好き」とか言ってる男に限って、平べったい女と付き合ってたりするじゃないですか。でも好きなんでしょ、彼女? 貧乳でもうっかり愛しちゃってるんでしょ? というか、それならついでわたしを口説けよ
 朝起きたらなぜか隣で寝てた男とズルズルつきあって、気づいたら結婚、みたいな方がむしろステキな気もするのですけれどね。リアル臭すぎて話題になりませんか。

 こんなことを書くと純愛ライクな方々から多いに叩かれそうだし、私生活的にも墓穴を掘っている気がしますが、「出会いを求める」「いや、好きな人と出会えれば」云々以前に、「もう出会っちゃってる」ということの素晴らしさをもっと大事にすべきじゃないのか、と思うのです。
 もちろん、わたしも純愛っぽい気分で盛り上がってみたり、「彼女が欲しいの? わたしのことが好きなの?」とかほざいてグチャグチャいちゃつくのは好きですよ。やってる最中はそれなりに信じいていたいです。
 そしてグチャグチャやっているリアルタイムで一番重要なのは、「とにかく目の前にいるのがこの男(女)」な感じ、「居合わせてしまった」リアリティ、ニーチェ的一回性です。
 「好きな人」という時のstateとしての「好き」ではなく、「今、ギュンギュン好きになっていっている」actionのラヴです。
 「成り行き」と言ってしまうといかにも投げやりですが、「未だ見ぬ出会い」ならぬ「もう出会っちゃってる」奇跡こそ、神意のような運命のような、そういうかけがえのなさがある気がします。

 別段恋愛ではないですが、ここでやりあっているお二人、話題に上っている草さん、たまたま三人ともお会いしたことがありますが、それも偶然に偶然が重なって出会ったものです。もう出会っちゃってます。このイントラ・フェストゥムがずっと続くような「渦中」感は、どんなロマンより重みがあるのではないでしょうか。
 こうして書いてみると、別段二人の論点と齟齬をきたすわけではなく、全然別のポイントを斜めからツッコんでいるだけの気がしてきましたが、それならそれで結構です。まだ起こっていないことを「好きな人と会うために」「恋人が欲しいから」云々するのも楽しいですけれど、何も考えずにうっかり出会ってしまっているあり難さも、頑張ってワクワクしたいものですよね、というのが言いたいことです。
 もう出会っちゃってると、ワクワクを見失いがちです。結構気合をいれないと、ワクワクできません。
 でも無理して気合でワクワクしたいです。ワクワクしなきゃ、主の大いなる栄光を損なっている気がします

 これとちょっと絡むことを、もう一つ余計にツッコんでみると、「愛される」努力も大変ですが、「愛する」努力、テンションを維持する作業も相当大変で、かつ大切なことだと思っています。
 自分が盛り上がれなければ相手もラヴにバカになれないし、大体「好き」かどうかなんて考え出したらよくわからないものです。大好きになるとお腹が赤く変色する、とかならわかりやすいですけれど、普通の人類には残念ながらそういう機能が実装されていませんから、デートの前には軽く妄想ストレッチで「好き」気分を盛り上げるくらいの頑張りが欲しいです。沸かない妄想でも無理矢理炊きつけて沸騰させるのが義務です。

 とりあえずわたしは、相手が下心100%だろうが純愛だろうが、そんなココロくさいことはあんまり興味ないです。その場でどれだけ盛り上がれるか、下心にどれだけ責任を持てるか、お互いの下心とどれだけ心中できるか、そんなものじゃないですか。
 あとは、デブじゃなくて顔が良いこと。以上。

 今この瞬間にも、わたしのモテがギュンギュン下がっていく音が聞こえるようです。切ないです。
 まぁ、この手のトークがお好きな方には、不快か全然面白くないかどちらかだろう、ということはわかって書いているので、適当にスルーしてやってくださいませ。

 わたしの探し物はもう見つかっています。
 でもそう思うと今ひとつ盛り上がれないし、死ぬまで暇で仕方ないので、頭の上のメガネを探してウロウロしています。