アラビア文字のフォント、ナスヒー体とルクア体

 前にArabic Through the Qur’anを取り上げた時、この本のフォントが日本でよく見るアラビア語フォントと違って読みにくい、ということを書いたのですが、アラブ・イスラーム学院のページに「正にコレ!」という例が載っていました。

 

 左が普通のフォント。右が手書き風フォント(追記:身近な人に言われてハッとしたのですが、上は二つの文字です。文字と文字のつなぎ方が違うのです)。
 今ではすっかり慣れてしまいましたが、最初の頃は「そもそも字が読めない」状態に陥って、似た形で発音表記のあるところはないか、教科書をひっくり返して探していました。
 どうもナスヒー体とルクア体(日本語の楷書体と草書体のような書法)に相応するようですが、完全一致はしないような気がします。「明朝体」にも色々ありますし、そもそも書法の区分とフォントの違いというのは、別の枠組に拠るものかもしれません。
 アラビア語の書体・カリグラフィについては、以下が参考になります。
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クルアーンで学ぶアラビア語

 最近アラビア語学習で使いはじめたのが、この”Arabic Through the Qur’an”。

『Arabic Through the Qur'an (Islamic Texts Society)』 AlanJones Arabic Through the Qur’an

 「クルアーンで学ぶアラビア語」といったところでしょうか。
 基礎文法から一歩ずつ解説してくれている教科書なのですが、例文はすべてクルアーン。クルアーンを読むことを目標に、クルアーンの中での用法、現代アラビア語との違いなどにも細かく言及されています。やっぱり「わたしは昨日おいしいパンを食べました」より「Who but God can forgive sins?」の方が断然萌えます。
 当然すべて英語ですが、大学教養レベルの英語力があれば困りません。ついでにイスラーム用語の英語訳語や宗教用語も習得できて、一石二鳥です。
 日本の教科書でよく見るフォントと書体が異なり、最初少しとまどったのですが(ミームが異様にちっこい)、慣れるとこれも味わい深いです。
 ガッツリ取り組むタイプ教科書なので、最低限文字、できれば超初級レベルの文法はざっと日本語で勉強してからの方が良いと思います。この文法がひたすら果てしないので、ざっとで良いと思いますけれど。
 こうした目的のアラビア語の教科書というのが日本語でなく(アラビア語のテキスト自体が圧倒的に少ないですが)、ぴったりに思えたのですが、検索してもUKのアマゾンにポジティヴなコメントがあるくらいしかレビューが見つからず、手元に届くまでどんな本なのか不安でした。
 結果的にはアタリでした。ただ一つ、ものすごいショッキングな事実を除いて。

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アラビア語の数詞

 アラビア語の文法は数学的に精緻に構造化されていることで知られていて、語学マニアの中にはこの文法の複雑さに惹かれてアラビア語を始める人もいるようですが、わたしの脳みそにはひたすら負荷が高いばかり。結構色々な言語を齧りましたが、このわけのわからなさはラテン語に勝るとも劣りません。
 アラビア語というと、見慣れないアラビア文字のインパクトが大きいと思いますが、文字は意外と早く習得できます。右から左に書くのも自然。手で文字を書くということがほとんどない生活なので、一番手書きしているのがアラビア語です。たまに英語を右から読もうとしてしまい、ハッとすることがあります。
 というか、一旦文法の学習に取り組むと、こっちがヘヴィすぎて文字の壁なんて一瞬で忘れます(笑)。
 動詞の活用が非常に多いこと(人称・性・数・時制・態・法の組み合わせで一つの動詞が大体100通りくらいになる)は覚悟ができていたのですが、実際始めてみて一番インパクトを受けたのが数詞です。

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人に感謝しない者は、神にも感謝しない

 先日のNHKテレビ アラビア語会話の最終回(と言っても半年サイクルでリピートしている)で、講師のアルモーメン・アブドゥッラーさんが仰った言葉が素敵でした。

 من لا يشكر الناس لا يشكر الله
 マン・ラー・ヤシュクル・ッンナース・ラー・ヤシュクル・ッラーハ

 「人に感謝しない者は、神にも感謝しない」といった意味です。
 一般的には素直に「感謝は大事よ」くらいで受け止めておくのでしょうが、個人的には格別感慨深かったです。
 言い換えれば「神に感謝するには、人に感謝しなさい」「神がいないなら、人にも感謝なんかできるか」ということです。いや、モーメンさんも他のアラブ人もそんなひねくれた意味で使っているわけではないでしょうが、わたしにはその方がしっくり来ます。

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NHKラジオ アラビア語講座

 ヨロヨロとアラビア語を学んでいます。
 昼休みと通勤時間くらいしか使えないため、遅々として進みませんが、レベルが低いだけにちょっとの進歩が嬉しいです。どこからどこまでが一文字なのかすら謎だったアラビア文字を判読できるようになっただけでも、格段の進歩に感じられます。小市民なので、敢えてハタから見ないで小さな幸せを噛み締めておきます。

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『はじめてのアラビア語』とアラブのことわざ

『はじめてのアラビア語』 宮本雅行 『はじめてのアラビア語』 宮本雅行

 アラビア語に興味を持って最初に買ったのがこの本。
 タイトル通り、まったくアラビア語学習経験がない人に「アラビア語ってどんな言葉?」を紹介する一冊です。微妙に恥ずかしいのですが、わたしこそ正にその「未経験者」なので、頭を垂れて教えを請いました。
 面白いです。
 この手の「語学系新書」にありがちな通り一遍の説明ではなく、ツカミからの持って行きかたが上手です。アマゾンのレビューにもありましたが、著者が語学教師ではないこともプラスになっているのかもしれません。この本でますますアラビア語に惹かれ、何気に次の小さな一歩を踏み出しています。
 『はじめてのアラビア語』ではありますが、文字通りの純初心者にとっては、この本一冊みっちりマスターするだけでもかなりの前進です。

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