ひどすぎる翻訳と闘う

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 珍しくリアルなことを書きます。
 今、自宅で翻訳の訳文チェックの作業をしています。ほとんど報酬は出ないのですが(多分時給100円くらい)、ご縁があって引き受けたものです。書籍翻訳がお金にならないのはわかっていますし、加えてバカ売れする本でもありませんから、タダでもやるつもりです。わたしが読んだのは今年の前半のことだったのですが、その時は自分で訳したいと思ったくらい気に入ったものです。その後偶然が重なって、既に作業が進んでいた訳文に目を通す機会を与えられたのです。
 「この分野に詳しくない人が訳したから、用語が不安で」ということで、最初は訳注をつけるくらいのつもりでした。ところがこの訳があまりにもひどいのです。用語はもちろん、そもそも原文の意味がまったく取れていないとしか考えられない箇所が散見されます。プロの翻訳家の仕事とは思えません。
 この大切な本が出版されてしまう前に確認する機会をもらえて、本当にラッキーでした。編集者殿には心から感謝しています。できれば全文訳し直したいです。というか、既にそれに近いレベルで赤を入れてしまっています。
 同時に、こういう仕事で翻訳家面をしている人に対して、正直憤りを禁じ得ません。はっきり言って、語学力だけでもわたしの方が格段にマシです。リサーチ力では比較にならない自信があります。
 これには、わたしが翻訳や英文関係の派遣仕事を落ちまくっているという私怨も多分に混ざっています(笑)。まぁ、企業内で英語に携わった経験もないですし、履歴書が変すぎますから仕方ないのでしょうけれど……。
 普通に生きていないと、世の中は冷たいものです。
『英文翻訳術』 ちくま学芸文庫 924円
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