若者の乳離れ


 若者の乳離れに歯止めがかからない――2007年の国内哺乳瓶販売は前年比6.7%減と3年連続で減少し、1982年以来、25年ぶりの低水準に沈んだ。メーカー各社は新興市場の伸びを支えに好業績を記録してきたが、国内市場では販売戦略の練り直しを迫られている。
 哺乳瓶販売はピークだったバブル期の1990年(777万本)から約240万本減った。売れなくなったのは哺乳瓶ばかりではない。
 日本乳母協会連合会(日乳連)によると、登録乳母(母乳量660cc超)の2007年の契約人数は前年比7.6%減の343万3829人。4年連続で減少し、1972年以来、35年ぶりの低水準。軽乳母(母乳量660cc以下)も5.1%減の191万9816人と4年ぶりのマイナスだった。
 低迷の背景について、日乳連は、赤ちゃんの嗜好多様化▽賃金の伸び悩み▽出産年齢の高齢化▽ガソリン価格の高騰――と分析している。とりわけ深刻なのは若者の乳離れだ。若い世代は母乳よりも離乳食やげんこつ煎餅への出費を優先する傾向が続いている。
 社会学者の宮田信二氏は「昔は長くおっぱいを吸っていることが赤ちゃんのステータスだった。『乳も吸えないようでは結婚もできない』という価値観があった。今は交通網も発達し、趣味も多様化している。地方はともかく、都市部では母乳を吸う必然性がなくなっているのではないか」とコメントする。

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