尾道 旅と散歩とカフェ



 尾道に行ってきました。


 バーニア換装(尾道仕様)。


 何の計画もなく尾道を訪れ、ただ歩く。
 尾道はとにかく坂、坂、坂。
 海岸線に沿うように走る線路と商店街、それより山側は急な斜面になり、迷路のような階段が張り巡らされている。
 「尾道らしい」風景は、この入り組んだ階段のことだが、覚悟していかないとなかなか足腰に響く。
 丘の中腹にある「梟の館」というカフェで、ハーブティーを頂きながら三時間くらいぼんやりと本を読む。
 このカフェは、満月の晩だけ夜も営業しているらしい。普段は「日暮れまで」とのこと。
 帰り際にここで働く女性と話したところ、わたしと重なる時期に京都の大学に通っていたことがわかる。住んでいた場所も同じ一乗寺。世の中狭い。


 観光で訪れる分には結構だが、暮らすとなると厄介なことも多いだろう。
 町の人によると、若者の仕事がなく、老人ばかりが残ってしまっているという。旧尾道には空き家が目立つ。足腰の弱ったお年寄りには、確かにこたえそうだ。
 空き家を利用した小さなミュージアムなどもあり、京都の町屋を思わせる。


 連休中のためにぎやかではあったが、町全体が「スポット」のためか、ゴミゴミしているというほどのことはない。
 若者から中高年まで、環境客の客層は幅ひろい。
 ただ、「尾道ラーメン」の店だけは、どこも行列だった。ラーメンに興味のないわたしは通り過ぎてしまったが、お好きな方は並ぶ用意をしていった方が良いかもしれない。
 尤も、ラーメン好きの人たちは並ぶのには慣れているのかもしれないが・・・。


 旧尾道ほど紹介されているのを目にしないが、とても良かったのが夕暮れの海辺。歩道も整備されていて、市民の方たちが犬の散歩や夕涼みに出ている。
 「車で二十分ほどのところ」に住んでいるというオジサンが、話しかけてきてくれて親切に色々教えてくれた。
 尾道駅の向かいあたりから、対岸のクレーンのライトアップを眺めると、なかなかぼんやりできる。「男たちの大和」という映画は、ここで撮影されたらしい。


 帰りがけに、尾道駅で喧嘩の現場に居合わせた。
 いかにもスジらしい男二人が、駅員さんと揉めている。若い方が掴みかかり、兄貴分が抑える、という絵に描いたような構図。
 本物の広島人からすれば、尾道あたりの言葉を広島弁とは言えないのだろうけれど、なかなか迫力があった。
 観光案内所のお姉さんもオバチャンも、何事もないようにニコニコと眺めている。
 結局警察がやって来たが、ノラリクラリとかわしていた駅員さんも、ヤクザ者の怒声にまるで動じない。眼光・立ち姿がキマっている。あれは喧嘩のできる男の立ち方だ。

 尾道は広島県三原から山陽本線で二駅。約20分ほどで、一時間に二三本くらい電車があります。
 わたしは飛行機で行ってしまいましたが、広島空港から三原までリムジンバスで約40分、820円。三原は新幹線も止まりますし、尾道観光なら新幹線の方がずっと便利です。
 東京からですとさすがに遠いですが、関西方面からなら新幹線+二駅であっという間に坂の街にアクセスできます。

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4398153314 広島・宮島 (ことりっぷ)
昭文社 2008-02