ブートキャンプのスピードバッグ、インナーマッスル、理倒流


 ブートキャンプにスピードバッグという動作があります。ボクシングのスピードバッグを叩くように手をグルグルする動きです。
 「基本篇」の両手のものより「応用編」の片手を肘を支点に回す時を想像して欲しいのですが、速く回そうとすると、左手の方は思ったほどうまくいかないことがわかります。バンドありで、ビデオの生徒の倍速くらいを目安にしてください。
 ブートキャンプをやったことのない方は、腕を肩の高さくらいに上げて、肘を90度くらいにしたままクルクル回して、手の甲あたりで何かを叩いているとイメージしてみてください。

 筋トレのことは一度置いて、なるべく力を抜いて速く回そうとすると、わたしの場合、右手はかなり速くても全然力がいらないのに、左手だとどうしても力んでしまい、スピードが出ません。
 実はこれはスポーツ全般で結構重要なポイントで、いわゆる「肩の力を抜いて」ボディの力を末端に伝える時の要所になります。

 力んで肩が上がると、ボディの力が末端に伝達できず、武道・格闘技の場合は腕力に頼ることになってしまいます。
 格闘技経験のない方に「パンチ打って」と言うと、大抵「ブン殴る」感じに力んで肩があがってしまうのですが、その方法で実際にものを打ってみると、思いのほか力が伝わりません。特に横拳は力み易いです(ただし「肩を上げて顎を守る」という見方もあるので、総合的には簡単に良い悪いと言えない。力まずかつ肩のポジショニングで顎が開かないようにすることは可能)。もちろん、腕力があればどういう打ち方でもダメージを与えられていると思いますが、小さい人や女性が全身の力を有効活用しようとするなら、工夫する必要があります。球技の場合でも同様にマズイと思います。
 良い肩の状態は、外側の強い筋肉ではなく、インナーマッスルによりポジショニングされた関節の位置によって決まります。
 インナーマッスルとは、文字通り身体の内側の方にある筋肉で、大きなパワーを出すのではなく関節を適切な位置にキープする等の働きをしている、と言われます。良い姿勢を保ったり関節を痛めないためには、インナーマッスルを意識することが有効とされます。胴体の力を末端に伝えるのにも、重要な役割を果たしています。
 ではどういう肩の状態が良いかというと、よく言われるのが「ガッツポーズの肩の位置」。それから、体温計を振るときの動作、という例も聞きます。実際にやってみるとすぐわかります。右利きの人は、右では簡単にブラブラ力を抜いて振れますが、左だと自分でイメージしたほど軽くできない場合が多いのではないかと思います。
 高い負荷をかけてしまうと、アウターマッスルが働いてインナーマッスルのトレーニングにはならないので、普通は用具なしか、弱いチューブなどを使って調整します。ですから、ブートキャンプとは主眼がズレてしまうのですが、メニューによっては意識の持ち方次第でより幅ひろい効果が得られると思います。
 ブートキャンプの時も、力むのではなく肩の力を抜いて早く回すように心がけると、一般的なスポーツにも応用の利く身体作りができるはずです。左手がまるでぎこちないわたしに、偉そうに語る資格はないのですが。

 ブルーバックス『格闘技「奥義」の科学』の吉福康郎さんが、「理論をもって倒す、名づけて理倒流。でも『理論倒れ』の理倒流とも・・」というネタを書かれていましたが、わたしが理倒流です。もちろん後者の。まぁ、強いのもどうかと思いますし・・。

 以上、例によって誰にも要らないマメ知識でした。

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