ゴマちゃんは、まだ魚だった頃は川に住むメダカで、滝を登ったり降りたりしていた。
なぜかというと、登って登ってどんどん登ると、これ以上先がなくなるからで、だから登ったら降りて登ったら降りていたのだけれど、うっかり流されすぎて海に出て、それからイナダになった。
なぜイナダなのかというと、サンマほど細くないし、イワシみたいに腹がザラザラじゃないからで、黒潮に乗って北の海で暮らしていたのだけれど、タツノオトシゴと決闘するために南に下っていった。
まだその時は魚のようなアザラシのような微妙な感じだったのだけれど、タツノオトシゴと一しきり戦って友情が芽生えた頃には、結構アザラシっぽくなっていた。
出世してブリじゃなくてアザラシになった。
それから地上に上がるのだけれど、それもムツゴロウみたいなビチビチした感じじゃなくて、結構華麗に地上に登ってきた。シュッとしてヒュッみたいな感じだった。
そんなわけで、ゴマちゃんは今うちの部屋で暮らすようになった、という話を、昨日教えて貰った。
お前も色々あるんだね。あと出世したね。

出世アザラシ
