2008年度の新サイボーグが読んでおくべき5+1冊

 皆さんの中には、この春に改造手術を受けて晴れてサイボーグの仲間入り、という方も少なくないかと思います。
 サイボーグ・ファシストとして原住民完全殲滅に向けて共に闘う良い子のために、とっておきの新サイボーグ必読書を紹介しておきます。
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ミヒャエル・エンデ『自由の牢獄』、神と完了、自由と可能性

4006021283 自由の牢獄 (岩波現代文庫)
ミヒャエル・エンデ
岩波書店 2007-09-14

 ミヒャエル・エンデ『自由の牢獄 ― 千十一夜の物語』は、同名短編集に収められたアッバース朝時代のバグダードを舞台とする一篇。自由と全体性について考える上で、素晴らしいヒントになる傑作です。
 自らの意志と能力だけを頼り、神を信じず放蕩を尽くしていた大商人が、ある夜イブリース(悪魔)の罠により百十一1の扉を持つ白い空間に閉じ込められます。
 扉の向うに何があるかはわかりません。自由への扉かもしれないし、猛獣が待ち構えているかもしれません。ただ、一つの扉を開くと、他の扉は永遠に閉ざされてしまいます。つまり、選べるのは一つだけです。
 そこは神の意志の及ばない例外的な「自由な場所」で、どの扉を開けるかは本人次第、神の慈悲を請うこともできません。
 部屋には姿なきものの声が響き、男と問答を繰り返します。この声は、人が心の中で呟く内言のような様相を示しています。

「扉がみな同じならば、どの扉から出ても同じだろう?」
「開ける前はみな同じだが、その後ではちがう」
(・・・)
「つまり、選ぶ理由は何もないということか?」
「理由はまったくない。おまえがおのれの自由意志で決めたというほかは」
(・・・)
「どうして決めることができるのか? 扉がどこに通じているのかわからないのに」
「それを知っていたことが一度でもあるのか? 生まれてからこれまでというもの、おまえはあれやこれやと決めたときに、理由があると信じていた。しかし、真実のところ、おまえが期待することが本当に起こるかどうかは、一度たりとも予見できなかったのだ。お前の理由というのは夢か妄想にすぎなかった」

 決めかねるまま時だけが流れ、男は憔悴していきます。彼は次第に、部屋の中に「印」を探すようになります。
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  1.  「オリエントで狂気を表す数、とのこと。「千十一夜の物語」というタイトルは素敵ですね。 []

住宅街でナンパされるタイプ

 住宅街でナンパされます。
 わたしは別段、ナンパされ易いタイプではありません。盛り場などでは、滅多に声をかけられません(あまりそういう所に行きませんが)。
 ある種の外国人だけは声をかけてきますが、あの人たちはいつでもどこでもナンパしてくる、ナンパするのが礼儀な方々なので、脇によけておきます。
 さて、住宅街ナンパです。
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2008年度NHKラジオ講座とトークマスター

 「NHKラジオ入門ビジネス英会話と実践ビジネス英語」「NHKラジオアラビア語講座 話そう!アラビア語」でNHKラジオ講座のことを書いたのですが、わたしの2008年度のラジオ講座計画は以下のように決めました。

NHKラジオ 入門ビジネス英会話 週2 15分
NHKラジオ 実践ビジネス英語 週3 15分
NHKラジオ まいにちフランス語 初級編 週3 15分 応用編 週2 15分
NHKラジオ 話そう!アラビア語 週1 30分

 他の語学チャンネルは、AFNフリークなのと、仕事関係の調べ物が半分くらい英語なくらいでしょうか。翻訳もやりましたが、会話は未だに茶飲み話レベルです。ナンパ外人とトークはできますが、商談なんて絶対イヤです。というか、日本語でもイヤです。ディベートなんてしたら、もどかしさの余りミドルキックとか入れてしまいそうです。
 ちなみに、フランス語とアラビア語は日常ではまったく使う機会がありません(笑)。

 よくよく見て気付いたのですが、フランス語講座は15分に短縮されて、入門編が一日減っていますね。アンコール再放送と併走して、ゆくゆくは短縮プログラム一本にしよう、という計画でしょうか。フランス語は応用編だけ聞いていたのですが、せっかく新シリーズなので入門編も聞くかもしれません。半年サイクルでボンジュールからやり直しというのも、永劫回帰っぽくてウケます。
 入門ビジネス英会話も、ビジネス英語の後継らしい実践ビジネス英語と違ってユルユルな予感もしますが、とりあえずは聞いてみます。
 本当は、音だけ録音しているNHKテレビ アラビア語会話がまた半年リピートされるのも聞きたいのですが、外して上の三本(入門ビジネス英会話と実践ビジネス英語は同時間帯別曜日なので一にカウント)に絞るのには事情があります。
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ブートキャンプのスピードバッグ、インナーマッスル、理倒流

 ブートキャンプにスピードバッグという動作があります。ボクシングのスピードバッグを叩くように手をグルグルする動きです。
 「基本篇」の両手のものより「応用編」の片手を肘を支点に回す時を想像して欲しいのですが、速く回そうとすると、左手の方は思ったほどうまくいかないことがわかります。バンドありで、ビデオの生徒の倍速くらいを目安にしてください。
 ブートキャンプをやったことのない方は、腕を肩の高さくらいに上げて、肘を90度くらいにしたままクルクル回して、手の甲あたりで何かを叩いているとイメージしてみてください。

 筋トレのことは一度置いて、なるべく力を抜いて速く回そうとすると、わたしの場合、右手はかなり速くても全然力がいらないのに、左手だとどうしても力んでしまい、スピードが出ません。
 実はこれはスポーツ全般で結構重要なポイントで、いわゆる「肩の力を抜いて」ボディの力を末端に伝える時の要所になります。
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まつ毛美容液ミューラッシュ・パフェも購入

 先日アイラッシュトニックを買ったばかりなのですが、件のエントリで予言していた通り、他のまつ毛美容液にも手を出してしまいました。ミューラッシュ・パフェです。わたしの予言はいつも当たります
ミューラッシュ・パフェ
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アラビア語の教科書 まとめ

 「アラビア語の辞書と教科書」で『ステップアップ アラビア語の入門』というテキストにちらっと触れたのですが、その後この本も購入、懲りずにアラビア語を勉強しています。最初の頃はなかなか身に付かなくて焦りまくっていましたが、半年ちょっと経った今では「大学の教養だって二年あるじゃない」と開き直っています。モチベーションが高いせいか、全然時間がなく記憶力も衰えている割に、大学の時のフランス語よりは上達が早い気がします。敵が「世界一難しい」とも言われるアラビア語の割にはよく闘っている、と自分を褒めてあげておきます。心の狭さではブッシュにもビン=ラーディンにも負けませんが、自分にだけは常に甘いです。
 この辺りで、気が付くと色々手を出していたアラビア語教科書の感想をまとめておきます。
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犯罪的に生きたいのに無理するな

 新卒二年目で年収600万が見込まれながら、新技術が身に付かないことに不安を覚えている増田氏の「新卒で入社して一年」に対する、ryozo18さんの「これ読んで「転職考えろ」とか言ってるやつってアホだろ」

「もともとあるシステムを問題なく回す」ってのは、ものすごいノウハウの塊だと僕は思う。

「社会(「企業」でもいいや)をきちんと予測可能な形で回す」という作業というか職人技というか(・・・)は、多分増田氏の想像以上に重要かつミッションクリティカルな仕事であって、下手にいじると会社そのものの屋台骨が揺らぎかねない可能性すらある作業かもしれないわけで。

この増田を読んで「転職考えなよ」とか「休みの日に個人研鑚を」とか言ってる奴は、アホだろ。お前ら、なんか企業とか社会を支えてるシステム面倒見たことあるのかと。たかだか去年まで学生だった奴の企業システム批判にのうのうと乗っかっちゃう自分が恥ずかしくないのかと。

 いやもう、仰る通り。
 一方で、汎用性のないスキルばかり身についてしまう不安、ポータブルスキルを磨くようにアドバイスする気持ち、これらもよくわかります。
 で、ここで話題にしたいのは技術がどうのシステムがどうのといった実際的なことでは全然なく、「保守すること(で生きること)」と「個人ベースで生きること」についてです1
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  1. 誤解されてしまったかもしれないので一応補足しておくと、ここで「保守」と呼んでいるものは、システムの保守管理等の文字通り「保守」と呼ばれる業務に限らない、遥かに幅広く大雑把な概念です。取り立てて先進的ではなく昔からあるものは全部「保守」です。八百屋さんも大工さんも出版社も基本「保守」です。もちろん、大工さんの業界には業界で、先進な技術もあるでしょうし、比較的ポータブルな技術と潰しの利かないものがあるかと思います。ですから、大工さん的に「非-保守」よりの個人というのは十分あり得ると思いますが、業界全体としては「保守」寄りでしょう。というか、業務に限らず文化も宗教も基本は「保守」なのであって、IT屋などという半年単位でコロコロ際物が現われて、「勤続十年?何それ?」という商売がトチ狂っているだけだと思います。 []

カフルーシャはリアル”Be kind rewind”だ!

 アラブ映画祭2008で『満開(満月)』『VHSカフルーシャ~アラブのターザンを探して』『サービス圏外』を見てきました。
 最大のお目当ては最初のエントリで書いた『VHSカフルーシャ~アラブのターザンを探して』だったのですが、予想通り、というか予想を遥かに上回る凄い作品でした。
 チュニジアの自主制作映画野郎カフルーシャを追ったドキュメンタリなのですが、「こんなオッサンが本当にいていいの!?」という迫力。これ、ほんとにドキュメンタリなんですよね?
 「映画監督」カフルーシャは、普段はペンキ屋さんの45歳1。アメリカ映画をこよなく愛し、映画好きがとまらず自作自演のビデオ映画撮りまくっている熱い男です。
 その熱さが、とにかく尋常ではないのです。『VHSカフルーシャ~アラブのターザンを探して』劇中で、クリント・イーストウッドへの愛を語るシーンがこれ。

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  1.  ちなみに、わたしはひと夏ペンキ屋さんでアルバイトをしたことがありますが、ペンキを塗っているとシンナーのせいか結構ハイになってきます。わたしをそのアルバイトに入れてくれた先輩は本職顔負け、というかほとんど本職としてペンキを塗っていたのですが、どことなくカフルーシャに勢いが似ています。
     さらに余談ですが、ペンキ屋さんというのは結構セキュリティの要求される仕事です。ヤンキーが夜中にシンナーを盗みに来るので。 []